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2009年6月3日水曜日

武士道再考

民主党の代表選で鳩山由紀夫氏が選ばれて、しばらく経ちます。党内とか、党首討論でしきりに持ち出される「友愛社会」というものについて、首相ではないですが抽象的過ぎてどうもよくわからない。具体的な政策は「今から出します」とおっしゃっていますが、専門家の意見なんぞを聞いているとどうも「地方分権」という意味も持っているらしい。


問題が起きたときにすぐ政府の施策に頼るのではなく、地域の住民がフォローする。そうすると、政府の役割は必然的に少なくなり、政府自体は小さくなる。無駄が減る。国債が減る。今まで経済学を用いて徹底的に計算しつくした数字に対して、祖父一郎氏曰く「友情と智(教育と同義か)」によって打開策を見つける。一種の金欲的資本主義に対する壮大な挑戦と言えるかもしれません。


そして地域社会における友愛精神というのは、武士道に通ずるところがある
戦後、日本人の武士道精神が復活するのを恐れたアメリカによって徹底的にそれは抑圧され、かつて武士道が大事にした「美の価値を認める心」を忘れ、欧米型経済合理主義に走った、というのは色々な書き物のなかで目にしたこと、そして感覚的な部分と強く一致するところです。


会社の経営レベルでも武士道精神が再考されつつあります。簡単に言えば従業員を大事にするということにもなります。合理化ではなく意識的な部分の改善で効率を上げる。勝手に上がっているはず。というのはいささか企業にとって今更都合のいい話にも聞こえてはきますが。


人間の欲望というのは「足りないものを補いたい」→「人よりいいものを持ちたい」→「自分らしく生きたい」と変わってくるそうでありますから、かれこれ一世紀にわたって流行った資本主義は、そろそろ時代遅れになっているのかもしれません。「ブランドものに何の意味があるん?」と感じる人が多くなっていることや、この間の高級車の話、大学神話の崩壊など、少なくない人が漠然と何か違うと感じているのではないかと僕は想像します。そして歴史的な周期を考えると、革命が起きてもいいころです。



ただ少なくともこの「友愛革命」という発想は、一郎氏も述べているとおり「智」なくしては達成されないでしょうし、今まさに直面している経済危機、つまり資本主義の象徴でもある数の暴力に対して、革命精神の認知度を加味して考えるとどうしても現実味に欠けたり、ひいては現実逃避ともとられてしまうかもしれません。鳩山氏が寄稿した論考を読みましたが、何も知らないと宗教的な印象さえ受けます。

これからの立案に是非期待したいと思います。



いずれにせよ、あの党首討論を聞いて自民党に傾いた、っていう人はいるのでしょうか…

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