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トータルライフコンサルタント 相続診断士

2008年10月4日土曜日

respect the prospect

男という生き物は女性に比べて歴史ものが好きだという話があります。
なんとなくそんな気もします。
たぶん、ヒーロー願望が強いからではないでしょうか。

ただ、歴史上の人物について中途半端な見解しか持ち合わせていないと恥をかくことになりますので「尊敬する人物は誰ですか?」と聞かれてもよー答えません。


僕はとある大手商社の面接でその質問をされてよく考えたなりに「倖田來未」と答えて落とされた人ですが、隣の女の人は「だからあなたも生き抜いて」の著者だと模範解答を答えてました。合否はわかりませんが、あの著者があっち系の人と聞いてもやっぱり尊敬できるんでしょうか。そもそも「尊敬している」ってどっからどこまで、というかどうゆう意味ですか。適当に解釈していいということでしょうか…


たとえば冒険家コロンブスは植民地時代に派遣されたただの虐殺者だったりリンカーンは議会で一言も奴隷解放なんぞ訴えてなかったりといった事実、または坂本竜馬が薩長同盟を結ばせたから江戸時代の日本のよさが失われたという仮説に、尊敬するという精神はどう立ち向かうのでしょうか。

メディアなんかがこれから1年ぐらいのあいだ100%坂本竜馬を批判する論調をとり続けることで彼の「支持率」は大幅に下がるであろうことが容易にわかるように、尊敬の観念は決して絶対的なものではないみたいです。ころころ変わる人もいる。「ああ、なんか本読んだんやろな」ってゆう感じでわかる人もいる。そんな難しい話じゃないんですね。大げさに考えすぎてたみたいです。


日本人は「死者を責めない」という特質を持っていますので、歴史上の人物というのは極めて美化されがちです。死んでしまうと、悪かったとこってゆうのは大概チャラになる。僕が「尊敬」という言葉に抱いてた違和感はこれやったみたいです。

「respect」という単語を安直に和訳すると尊敬するになりますが、respectはもうちょっと2人の視線の高さが近いというか、「認める」という含意がある気がして僕の想像している尊敬とは微妙に違う気もします。


意味のよくわからない単語は使ってて気持ち悪いというのが本音ですが、そんな言葉もろくに使えんようやと堅物扱いされるし、難しいもんですね。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

「尊敬」とか「愛」とか、「自然」とか「環境」っていう意味の曖昧な用語に対してみんなはどんな定義をしてんのかはおれも気になるところやな。

おれの場合、ある部分では天才的やけど他は最低っていうのはなんか違う気がしてて、だから人を見るときは全体的なバランスを見てるかな。ただそうなるとこの記事でも書いてるようにその人のことをけっこう深く知らなあかんわけやから、どうしても尊敬する人ってのは親とか友達とか、かなり身近な人になってくるんよね。
そうは言ってもその人の全部を知るのなんか所詮無理やし、どんな人でも知れば知るほど欠点なんかいくらでもあるから、やっぱり結局は部分的に人を評価するしかないし、それでいいんじゃないかなぁ。歴史上の人物に関しても、誰々のこういう部分を尊敬してるってことにすれば、もし事実と違ってたとしてもそれはフィクションの登場人物(例えば『雨ニモマケズ』の「そういう人」とか)を尊敬してるってこととほとんど一緒やから問題ないんじゃない?

匿名 さんのコメント...

なるほどなあ。歴史上の人物というのはある意味アイドルなわけですね。たぶん僕は尊敬という言葉が気持ち悪いというより、むしろよく知らない人に対してなんであんなに知ったかぶりができるのかということにはなはだ疑問ということなのかもしれませんが、もはや知りようのない人はアイドルと同じで主観で判断していいってことやな。