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2009年5月1日金曜日

嗜好品投機の行方

米クライスラー、破産法申請を発表 フィアットと提携合意
 
【ニューヨーク=米州総局】米自動車大手のクライスラーは30日、米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を、ニューヨーク市の破産裁判所に申請したと発表した。破産法手続きは30―60日での短期決着を目指す。同時に、イタリア自動車大手のフィアットと提携することで合意したことも明らかにした。米政府は追加融資などでクライスラーを全面支援する方針を表明している



いずれは、という憶測が現実のものとなっています。
僕自身は(将来的にも)自家用車として高級車をもつ必要性を感じないので車業界の不況というのは一種の嗜好品業界の不況で、景気が悪くなれば真っ先に影響を受けるものと思っています。もちろんクライスラーが高級車ばっかり作っているわけではないですが、僕はこの「ステータスとして高級車を所有する」という風潮は、いずれなくなると思っています

それを予感させるニュースが、これです。


印タタ自動車、世界最安車「ナノ」発表

 インドの自動車大手タタ自動車は23日、世界最安価格の小型車「ナノ」を正式発表した。4月9日からインド国内で予約受付を開始し、7月頃から購入者の手に渡る予定である。初回は10万台限定で、2010年をめどに欧州、そして米国での販売も目指すという。 「ナノ」は、エアコンやドアミラー等を搭載しない最安モデルで約10万ルピー(約20万円)。型は日本の軽自動車より一回り小さく、全長3.1m、高さ1.6m。排気量は624ccで、最高時速は105キロとなっている。燃費はリッター23.6キロだ。 同社は当初、年間50万台の販売を予定していたが、工場建設が予定通りに進まず、今年末までに年間25万台の生産体制を作るとしている(IBtimes 2009/3/24)


この車は確かカーボンかなんかでできてていらんところを極力削ったりしてたと思いますが、まあ基本的に事故さえ起こさなければ問題ないはずなので乗る分には全然いいですよね。「事故しても怪我しないように」っていう車作りは、危険運転を助長してるんじゃなかろうかという憶測もあります。


僕の場合は世の中もっとお金使うことあるので維持費もかかるし何が楽しいんだかと思うんですが、車いじりが好きな人は好きやししばらくは車バブルは続くのかもしれません。しかし長い目で見たときに、「本当に必要なもの」を人類が吟味した結果、そして車の価値の相対的な低下によって必要性に駆られることは少なくなるでしょう。できるだけ早くそうなってもらいたいものですが。

2 件のコメント:

cani さんのコメント...

大筋で同意見です。
ちなみにうちの車はベンツのちっちゃいやつです。それなりに値段したんですが、

・乗り心地の良さ(長時間乗ってても本当に疲れない)
・ナビとかがもともとついてる
・アフターケア等が充実

などそれなりに割が合ってるんちゃうか、と思ってます。いちおう、オカンは人に「見られる」仕事でもあるしね。そういう意味では高い車の存在意義はあるのかも。

でも、一般的には車に金をかけるのはまあ無意味と俺も思います。

nauhia さんのコメント...

プリウスが出た時、もちろん時代の先端を行く技術を駆使するわけですからどうしても値段はすることになりましたが、その意義は環境に配慮する、というものでした。「環境に配慮すること」そのものがハイソサエティーなことで、値段は後についてきたものという認識でした。

タタ社の開発した今回の車が、「事故さえ起こらなければ機能する車社会」を目指しそれがひいては環境にやさしいものであるなら、「安くて出来る環境保護」=ハイソサというオプションが車そのものに加わり、「金銭的に高級であることがそのまま高級車」という感覚は容易に過去の遺物になりうると思うのです。

ハイグレードな車に乗ることはもちろん立場を持つ人間にとって大きなステータスになりうるし、後ろ指を指されることも少なくなる。けど十分条件にはなりうるが必要条件ではない、という感覚が中流化の進む社会において芽生え始めているのも感じます。近い将来、やはり高級車というのは一種のサブカルになるのだと思います。